久しぶりに音楽について。
もっぱら学生時代に聞いていた洋楽(ヘヴィメタル)を再び車で聞いてます。
今回紹介するSENTENCEDはフィンランド出身のバンドです。
スタジオアルバムの発表時期から1991年～2005年くらいに活動していたバンドです。
もともとオーソドックスなデスメタルを演奏していましたが、徐々にメロディアスなデスメタルに移行し、ボーカル変更とともにゴシックメタルの分類に納まるようになりました。
SENTENCEDの魅力はなんといっても北欧ならではの暗く冷たいメロディーにあるでしょう。
昔、ヘヴィメタル専門誌のBURRN!でメンバーのサミ・ロパッカ(G)が「ここ(フィンランド)では３つのことしかできない。1つ目はテレビを見ること。2つ目は自殺すること。そして3つ目はミュージシャンになることだ。だから俺たちはバンドを組んで、自殺することについて歌うことにしたのさ。」という強烈な名言を述べている。
もちろん冗談のつもりだったのかもしれないが、北欧とは何かそういう心さえも凍てつくような心境にされるものがあるのかもしれない。
SENTENCEDには2人のボーカリストが在籍していて、音楽性も若干異なる。
前期メロデス時に在籍していたのがタネリ・ヤルヴァといい、野獣のような咆哮が素晴らしく僕の理想のデスヴォイスにかなり近い存在だった。
後期ボーカリストのヴィレ・レイヒアラはどこかやさぐれた感じのだみ声が魅力で、これまた僕の好みボーカルスタイル。
そしてそれぞれが在籍していた時に、それぞれ重要なアルバムを、そして名曲を生み出しているのだ。
タネリ・ヤルヴァ在籍時。
ミニアルバム Love＆Death ①「The Way I Wanna Go」
サードアルバム AMOK ③「New Age Messiah」
ミニアルバム収録の①「The Way I Wanna Go」はメロデスの教科書にのるような名曲として捉えられている。その疾走感と普遍的なメロディーは既にデスメタルの範疇にとらわれない輝きがある。
サードアルバム収録の③「New Age Messiah」はタネリの暴虐極まりない咆哮から強烈な泣きと哀愁をまき散らすギターのイントロが全てというほど素晴らしい。
ヴィレ・レイヒアラ在籍時。
７THアルバム THE COLD WHITE LIGHT ⑧「You Are The One」
このアルバムが最もSENTENCEDというグループを象徴しているといっても良い。とにかく凍えそうな程に冷たく哀しみをたたえたメロディーの数々・・。その中でもハイライトと呼べるのが⑧「You Are The One」だ。冒頭は静かに哀愁をため込むように、そしてサビの部分で一気に哀しみの叫びを吐き出すように。この曲を何度聴いたことか・・・。
しかし次作で残念ながらSENTENCEDというバンドは解散してしまいます。
本国ではチャートにのるほどの人気があったようなのに何故・・・。
そして2009年、ギターのミーカ・テンクラが遺伝性心臓病で死去。
再結成の可能性も消えることになります。
しかしその冷たく絶望的なほど美しいメロディの数々は、いつまでも僕の心に残ることになるのです。
